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可能性を持った存在
- 大暴れしてガラスやドアを壊す。手当たりしだいに投げつける。
- 下着は常に汚れたままで、お漏らし、夜尿が絶えない。
- 食後にすぐ冷蔵庫の中のものを次々と取り出し、ジュースや菓子類を際限なく食べる。特に運動もせず、超肥満で高血糖、高血圧などの生活習慣病にかかっている。まだ十代なのに成人病予備軍である。
- 極度の偏食でやせ細って体力がない。すぐ疲れる。
- 勝手に家を飛び出して街を徘徊する。電車を乗り継いで遠くに行き、野宿して2、3日帰ってこない。
- 兄弟の仲が悪く、もめ事が絶えない。
- チラシやシールを集めてきて部屋中に置いている。スポーツ新聞を収集して大量に積み上げている。手を触れると大騒ぎする。
- 家にいても特にやることがなく、本人もいたたまれないのか、週末になるとドライブやレストランに行くようしつこく要求し、騒いで親を脅す。 などなど…
- 自分のことは自分でやってくれる。
- 毎日、身体を洗うので体臭がなくなった。
- 待つ場合でも我慢ができるようになった。
- 衝動的に叫んだり、走ったりしなくなった。
- 下着を汚さなくなった。靴下、パンツは毎日手洗いして汚れを落として身ぎれいでいる。
- きれいにたたんで自分のタンスに収納している。
- 休日には家中を掃除してくれる。
- 米研ぎ、野菜切り、食器洗いや洗濯までしてくれる。
- 近所の人に明るく挨拶している。
生活教育のあらまし
入園すると朝6時に起床し、布団たたみ、洗顔、体操、マラソン、掃除、食事と歯磨から1日の生活が始まり、仕事、入浴、洗濯、食事、余暇(縫い物等)と過ごし、夜9時半頃寝るまで毎日規則正しい生活が流れていきます。布団敷き上げ、洗濯物取り込み、明日の準備まで誰でもない、自分自身でやっていきます。掃除、入浴、洗濯なども含め、やって貰う生活から自分でやる生活をやり続けていく内に、超肥満の人は痩せていき、痩せすぎの人は肉がついていきます。食事も背筋を伸ばして30回ずつ噛ませていく中で口の働きや頭の働きも活発化してきて、言葉もはっきりと言えるようになり、顔の表情も活き活きとしてきます。みなが基本的な生活を疎かにせず、箱作りやパン作りなどに毎日精一杯携わっています。
見学に来た人は、光の村は軽度の者しか取っていないと誤解する人が多いですが、実際には最重度43%、重度4%、中度30%というのが実態です。自分の生活を自分でできるようになるに従って、常に頭や体を使って生活することで一見重度とは見えないような人たちに変身していくのです。
必要な家庭での取り組み
身の回りのことや、家事をこなせるようになれば、安心して子どもとも暮らせるようになります。本来この人たちほど親を大事に思う人はいず、親が少しでも若いうちに我が子に力をつけておけば、親が年老いた時や病気になった時などには、力仕事は代わってやってくれ、買い物、調理、後始末、掃除、洗濯なども率先してやってくれ、ひいては夫婦の潤滑油的な働きもしてくれるので、家庭にとっても居てくれてありがたい存在になります。そのためには、園でつけた生活の力を家庭でも定着させ、習慣が習性になるまで両親が一致して子どもに向き合ってほしいと思います。
家庭学校
土日に必ず家庭に戻ってもらいます。教育を定着させる場こそ家庭です。親が手を取って、園と同じように生活教育に取り組むことで、子どもも親の愛情を感じとって安定した関係を築くことができます。なにより家のことを自分から行うようになると、子どもを心から愛せるようになります。光の村では、父母会や親子合宿などをもち、子どもの入園に合わせて親御さんにも向き合う力をつけてもらいます。
マニュアルにそって自宅で入浴指導を行う父親(家庭訪問にて)
父親が息子の成長を語り、保護者と分ち合う(父母会)
親子合宿で息子に掃除を指導する(親子合宿)